UVについて
ガラスレンズ(両面研磨レンズ)
ポリカボーネイトレンズ
アクリルレンズ

CR−39(1.50)


レンズのことをもっと知ってほしい企画2
フレームのデザインは数々ありますが、レンズもそれにも負けず色々あります。目的に応じて、レンズをチョイスしてもらえたらなあと思います。

もちろん素材によって単価もまちまちです。お客様の目の事を第一と考えられる専門店の店長様方は、当然知っておられる事柄でしょうが、店員さんの教育のための一つ資料として使って頂ければと思います。

素材別によるレンズの違い
もちろんもっと高価で優れた素材によるレンズ (通称1.60などもあります。)
目にとって、一番優しいガラスレンズを目指したレンズで素材として非常に優れており、(割れたレンズは、まるでガラスが割れたようですよね。)薬品(整髪料も含まれます。)や酸などにも強いです。
衝撃強度も高く、アンカットの状態で45gの鉄球を130cm上から自然落下させるテストでもクリアしております。
水のような液状のモノマーを約24時間ゆっくり熱をかけて硬化させるため、アンカット状態でも歪みが非常に少ないです。
また、色々なカラーに店頭染色ができ、加工しやすいなどのメリットがあります。
リムタイプは、よく使われておりますが、リムレスタイプは不向きとされ、大量生産のサングラスでCR−39を使用されたサングラスは、フレームメーカーの技術の結晶といえますし、長い間使って頂ける点では一般ユーザーにとっても目に優しくふところにも優しいと喜ばれます。
しかしながら、最近では、フレームデザインを優先する為または、コストを下げるため、安価なレンズがブランド商品にも使われているのが現状です。


当社では、
UV−400カットのCR−39UVクリアレンズをベースに流行に合わせた、様々なレンズカラーに染色しておりますので、最近注目されているメラニン効果に対してでもどのカラーでも安心してお使いいただけます。
安価なファッションサングラス用レンズとして、こちらもおなじみのレンズです。
カラフルな色もあり透明度も高いです。
しかし、店頭では染色出来ませんし、一部の加工機でしか加工できません。
成形時に素材自身に粘り気があるため、注入口より歪みが必ず発生しアンカット状態でもそれは免れません。
大量生産できるためコストも安くおさえられますが、アクリルである以上、素材が柔らかいのでハードコート(表面の硬度を上げるプラスチック系コート)をかけないとキズが付きやすく、サングラスとして使えません。(デモレンズは、ハードコートのかかっていないアクリルレンズです。)レンズ自身の寿命も短いです。(下敷きが古くなると割れましたね)。
これはハードコート付レンズの宿命なのですが、レンズ自身とコートの膨張係数が違うため、暑い車中のダッシュボードの上に置きっぱなしの状態ではクラック(ハードコートに起こる細かなひび割れ)がはいる可能性が高いです。
衝撃強度でも、アンカットの状態で16gの鉄球落下テストにおいて、ほとんどひび割れが起こります。薬品や酸には弱く使用状態にもよりますが、海などを中心に使いますと1シーズンもたないこともあります
最近のリムレスタイプに値段を問わずよく使われているレンズです。
もともとは、その性質上スポーツグラス(例えばスキー用ゴーグル)で良く使われております。
耐衝撃性の点では、これにまさるレンズはほとんど無く、その性質・基準は各社まちまちなためレンズのセレクトが必要です(一口に材料だけでも一万種類ほどあるのです)。
一般的にはヘルメットのシールド・自動車のヘッドライトカバーにも使われている素材で、130cm上から400gの鉄球を落としても、ハードコートにクラックが発生するだけなのは、さすがと言えましょう。その反面、素材自身とても柔らかく粘性があるため染色はしにくくオリジナルカラーは出来にくいです。
そのうえ硬いハードコートをかけるとクラックが発生しやすくなるので、えてして柔らかめのハードコートを施してあります。
そのため、レンズ表面に傷が他のレンズに比べると非常に付きやすい難点があります。
さらに
成形時には、注入口を中心に非常に大きな歪みが出てしまい(虹色の反射がそれです。)人によっては疲れやすく、耐衝撃という利点を、生かせるスポーツ用以外の長時間の使用はお勧めできません しかし、アメリカを中心とするPL法が徹底されている国では、眼を障害物から守るためや、絶対に割れてはいけないためにポリカーボネートではなくてはだめとまで言われております。
大量生産が出来るのでコストを下げられる点と粘りがあるためリムレスタイプのサングラスを作りやすい点でここ2〜3年、急速に増えてきたレンズです。

しかしながら、薬品や酸には非常に弱くレンズ全面に走るクラックや傷がつきやすい点で長い間使っていただけないのが実情です。
用途を選ぶレンズと言えます。

現在でも、高価な望遠カメラレンズには、ガラスレンズが使われている事からもガラスレンズの良さは、認知されていることと思います。
当社で販売するガラスレンズは、高品質光学両面研磨レンズですから、像の歪による不快感は全くありません
レンズ自身かなり強度がありますのでフレーム(プラスチック・金属にかかわらず)にこめた場合でも歪みが発生しにくく、ドライブや釣りなどで長時間装着しても目が疲れません。

レイバンのサングラスは、たいていガラスレンズですが、古くなっても愛用されている方いらっしゃる事からもその良さは分かっていただけると思います。特に、コンタクトレンズ使用者や目をいたわりたい方などにお勧めです。
また、ガラスレンズ自身、プラスチックレンズに比べて熱伝導性が悪いため、太陽光などによる熱が目に届きにくく負担をかけません。この点では、ドライアイの傾向をもつ方にもお勧めできます。

ガラスレンズは無機質であるため、化学変化や経年劣化等は非常に起こりにくく、いつまでもその特徴を保てます。
重量は、残念ながらプラスチックレンズに比べ約1
.5倍と重いのですが、現在主流の小さめのフレームに合わせていただければある程度軽減できるかと思います。
ガラスレンズの深い色目が質感を生み、高級感を生んでくれることでしょう。キズ等もつきにくく、ハンカチなどでレンズを拭くといった一般ユーザーの使用状況下でも、プラスチックレンズほど気を使う必要がありません。(ただし、コートをかけた場合を除きます。)透明感があるため、濃いカラーでも明るく感じる事が出来ます。

衝撃強度は、表面のケミカル強化により飛躍的に向上しており、意図的に落下させたりしないかぎり、通常の使用状況下では全く問題ありません。
染色できませんからプラスチックレンズ程カラーは多くありませんが、当社では、定番カラーのグレー・ブラウン・グリーンスモークの他、イエロー・ライトグリーン・ローズ・ブルーなども取り揃えております。
これらは、それぞれの発色のために様々な金属をガラス素材に混ぜることにより、例えばネオジウムを使って色のコントラストをはっきりさせる効果のあるものや、純金を入れることによってしか色(もしくは、特性)の出せないレンズもあります。
ガラスでは色の種類を作ることが困難な反面、このようにプラスチックレンズでは難しい機能性をもたせることができます。例えば、
UV(紫外線)とIR(赤外線)を同時にカットするレンズや、色のなかでも緑だけを特に強調するレンズ(ゴルフなんかにどうでしょうか)も製作することもできるのです。
このような特殊なガラスレンズを偏光レンズ(後に記述しています)として(当社では、トライアングラスと呼びます。)組み合わせることにより、機能性を追い求めたサングラスを作ることも可能であり、釣りをメインとしたブランドやドライバーグラスとして現在市販されております。


以上のように、大きく4つに分けてみましたが、ガラスレンズ以外は、「プラスチックレンズ」とまとめて表記されています。
レンズも色々な素材がありそれぞれに特徴があり、向き不向きがあります。さらに玉型の形・加工内容で、どんなに良いレンズでも使えないレンズもあります。
それを理解した上で、お客様のご予算・用途に応じてチョイスしてあげてください。
実際、サングラスをかけると目が疲れるから嫌だと言われるお客様がいらっしゃるのも事実です。(特に女の子から聞きます。)右目と左目から入る情報で頭の中にひとつの立体像を作るため歪んでいるレンズは、常に視神経を動かさなければならないので、眼精疲労や頭痛の原因になるのです。
この点で、コンタクトのユーザーには、予算がないと言われてもCR−39を勧めてください。
毎日、目を酷使しているお客様(パソコンや長時間の運転など)の目を、優しくいたわってあげたいですね。
back logo

 

ガラス

CR−39

ポリカーボネイト

アクリル

可視光線透過率(クリア)

93%

92%

88%

92%

屈折率

1.525

1.50

1.580

1.490

鉛筆強度

9H

2〜3H

1〜2H

染色

できない

できる

むずかしい

できる

化学変化(薬品等による)

しない

しない

する

する

侵食(アセテート/海水など)

しない

しない

する

する

比重(数値が高いほど重い)

2.54

1.32

1.20

1.19

アッべ数(数値が高いほど無色透明)

21〜83

59

30

58


* PPG社資料に基づく

UVカットレンズって何って良く聞かれます。
UVは、ウルトラバイオレット(Ultra−Violet)の略です。
じゃあ体に悪いのって聞かれたら困ります。UVカット化粧品や美白の時代ですけど、夏に体を焼くのも紫外線によるものですから答えづらいですね。ただ、カットできるものならばカットしたいですね。

一般的にUVは、400nm以下を基準に言われますが、実は、380nm以下なのです。
目に見える可視光線は、380nm〜780nmで、それより上は赤外線になります。
ですから、肝心のUVカットレンズの規格は、280nm〜380nmを99%以上カットしていることとなります。
UVは、濃いカラーレンズがよくカットするのではありませんから、薄いカラーでも、UVレンズはしっかりとUVカットしておりますので、是非、お客様にアドバイスしてください

    @UV−A   315nm〜380nm

    AUV−B   280nm〜315nm

@ は、雲や窓ガラスも透過し、皮膚の深部に到達し、皮膚のしみやたるみの原因となりますが、それほど強い作用はありません。

A は、人体に対する作用は強く、目に対しては、白内障・翼状片・ブドウ膜炎・黒色腫などの原因ではと指摘されています。ただしほとんどは、大気のオゾン層に吸収されています。

当社では、より詳しく説明したカタログを用意してあります。ぜひそちらもお使いください。
このページの印刷は・・・